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降るような星空を仰いで、白崎は呟いた。

僕の生のこの充実は、また同時に僕の生の拡張である。そしてまた同時に、人類の生の拡充である。僕は僕の生の活動の中に、人類の生の活動を見る。

ところが、精神の動脈硬化的症状は、意外に早くわれわれを訪れる。血圧が普通だとすれば、その治療はどうすればいゝか。わが民族の精神年齢について、一外国人は甚だ前途洋々の望みを嘱しているやうだが、果してその観察は誤りであらうか?

三十日A、AveryでPersianとChineseArtを調べ始める。夜ファシールに行く。

**吾々はその著しい者として他になおP.E.Dove(―1850―)とかH.M.Stanley(―1884―)とかをつけ加えることが出来る。

悲しいのではない。悲しいといえば、誰も彼もみな悲しい。お父さんも、お母さんも、姉さんも、手塚さんも、作家先生も、みな悲しい。だが、私だけは、ちっと違う。いとおしいほど自分が大切なのだ。大事な大事なものが、自分の肉体にあるのだ。処女……。私はそれを護り通そう。その名において、すべてのものに抗議をしよう。一寸の虫にも……と言われているが、大事なのは五分の魂じゃない。一寸の……いや、虫はいや。処女は虫じゃない。花みたいなものだ。たとえ小さくとも、何の役にも立たなくとも、清らかで香り高くさえあれば、必死に護り通してやらなければいけない。童貞処女を喪失してる世の中だ。反抗してやれ。

話し続ける里奈のおふくろに、カメラマンの武田が野次を飛ばした。

*プラトンはその学問――ディアレクティケー――を処々に於てほぼこのように述べている(その代表的なものは例えば『ソフィステース』235D)。

*Dilthey-EntwrfezurKritikderhistorischenVernunft(GesammelteSchriften-Bd.7)S.226参照。なおこの論文が「歴史的世界の構造」の研究の引き続きであることを注意しておく必要がある。――なお論証の概念は他に、より広い意味を有つことが出来るかも知れないが、今は専ら論理的必然性による論証のみを論証として理解すべきである。

自分の膝に頭を横えて、静に涙をこぼす彼の上に風が吹く。

****DePamphilis(―1869―)は客観的・主観的・客観主観的の三つの学問を区別する。

「どうぞ。」

すぐ近くの、お寺の庭に、四五本の大きな銀杏樹がそびえ立っている。そばへ行って調べてみると、三本で、それが見ようによって、四本にも五本にも見える。こんもり茂っているのだ。その樹に、雀がたくさん巣くっている。朝早くから起きて、ピイチク、チュクチュク、ピイチク、チュクチュク、騒がしいったらない。朝日の光りがさしてくると、ぱっぱっと、一群れずつ飛び立ち、四散して、どこかへ行ってしまう。そして夕方また帰ってくる。何をしているのか、ピイチク、チュクチュク、ピイチク、チュクチュク、騒ぎまわって、薄暗くなるとひっそりしてしまう。

学問の分類という課題は現実の、従って歴史社会的な、諸学問の分類である筈であった(初めを見よ)。そうすれば学問の諸形態の歴史的発展を跡づけ、これから学問の有つ諸時代を画すことによって、この課題が最も好く果されそうに思われるであろう。尤も歴史的発展をただそのまま叙述するのであるならばそれは学問の歴史であって、学問の分類ではないであろう。併し今云うのはかかる学問の中に一定の時代を画し、之に一定の学問の形態をあて嵌めることによって、云わば学問の歴史的分類を企てる場合を指す。之はヴィーコによって創められた。一切の歴史はヴィーコによれば、人間の理解の仕方・知識の形式に従って、三つの時代に分たれる。神祇時代・英雄時代・人間時代。従って学問も亦この三つの歴史的時期によって区分されなければならない。そしてこの三つの時期は人間の理性の発達の程度と順序とによって並べられる。それ故或る時代はこの三つの時期の何れか一つを占めるべきであり、従ってそれ以外の時期は過去又は未来にぞくす筈である。そうすれば学問も亦或る時代に於ては或る時期を占める筈であって、他の二つの時期は過去又は未来にぞくす。であるからこの場合得る学問の分類は少くとも現在現実に存在している諸学問の分類であることは出来ない。学問はその歴史的発展・進歩に於て神祇的・英雄的・人間的に分類されても、現在の学問――仮に人間的な段階にある学問――が如何に分類されるかは、少しも之によって明らかとはならない。処で吾々が学問の分類を企てる動機は、現実にそして現在――何となれば最も直接な現実は現在であるから――存在している異なれる諸学問の間の関係を知ろうとすることにあったであろう。もし仮にただ一様の学問しか吾々の眼の前に与えられてないとすれば、恐らく吾々は学問の分類を求める動機を有たないに違いない。故に今、ヴィーコの歴史的分類は恰も現在の学問を分離することが出来なかったから、この点に於て、それは学問の分類として不充分であることが指摘されなければならない。――無論歴史的分類は学問の分類として決して除外されてはならないであろう。併し歴史的分類から現在に於ける分類へ移ることは少くともヴィーコの立場に於ては――そして次に述べるであろうヴィーコの流れに入る人々の立場に立っては――不可能であることを今述べた。之に反して逆に現在に於ける分類から歴史的分類に移ることは可能である。何となればその時代々々の現在に於ける分類を吾々は歴史的に跡づけることが出来(それは学問分類の歴史である)、之に基いて要すれば学問の発達の歴史的時期を画すことも出来るからである。
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